2014/05/15

ブス界一の美女、美女界一のブス



とある土曜日、昼間。

友人KがTシャツを受け取りに我が家へやって来た。Kが到着して世間話をしていたところに、友人Iより「きのしー、暇?お茶しない?」と電話。Kも誘って渋谷へ出る。
最寄り駅から渋谷までは各駅停車でも20分。突然の誘いは大好きなので、「こういう時にすぐに呼び出しに応じれる場所に住んでいて良かった」と、井の頭線に揺られながらジーーーンとする。

パルコの地下の本屋で合流後、どこのお店も満員っぽいので代々木公園にて腰を下ろす。KとIはカフェラテ的なものを、私は缶チューハイを2本飲んだ。

恋に悩む・・・と書いてしまうにはもっともっとズブズブ、ドロドロしたIの近況を聞きながら、自分のかつての失恋を思い出す。「私はこうだったよ」なんて厚顔に語りながら、かつての自分が失恋の傷を、新しい恋に走るでも仕事に励むでもなく、「恋愛なんてくだらない」と説く本・漫画・映画を漁ることで癒したことを思い出す。
誰に話しても「どーなのそれ(苦笑)」と言われてしまう話であるが、当時の自分なりの精一杯を自分くらいは認めてあげたい気もする。


誰かの悩みを聞く時に、どんな内容であったとしても、「渦中の人間は辛い」という事実を忘れてはいけない。


1時間足らずで解散。
こうやって公園で語らえる季節になったことに喜びを感じながら、原宿でシャムキャッツのライブ、池袋でトリプルフィアヤーとHi,how are you?のライブを見ました。帰りにrojiでハートランドを1本飲み、自転車で家に帰りました。つまりは、非常にいつも通りな一日。

2014/05/05

そう、トーチ・ソングが必要

Googleリーダーが終わったタイミングで、あまり人のブログを見に行くことがなくなってしまったんだけど、久しぶりにいろいろ読んでみたら楽しかった。
個人のことばが、やはり好きである。


--------


職場にて、隣の席の女性が「今年見た中で一番良かったライブは1月にあった藤井洋平のワンマンだった」ということを熱く語っていたので、わ、わわ、私だって負けてられん!!と、とりあえず3月見たライブを反芻してみました(4月は忙しくて殆ど行けなかったので)。


●0302 いもたこなんきんかぼちゃ@立川セプチマ
ホライズン山下宅配便・黒岡さんが企画した、ガールズバンドばかりが五組揃ったひなまつりイベント。昼間の開催、場所柄も手伝ってか子連れのお客さんも多かったのだけど、トップバッターに登場した「I♡A(アイ・ラブ・エー)」のボーカル・あらいちゃんの狂気に大人も子供も身の危険を感じていたのが面白かった。黒岡さんがどこまで考えてたのかわからないけど、そんな近年稀に見るフリーキーの雰囲気で始まったイベントが徐々にほぐれて、トリの野田薫さん&中川理沙さんのデュオに至るまでの流れが、とてもとても美しく、なにより音楽的でした。こういう“イベント”がわたしは大好きだ!と、とても豊かな気持ちになる。ファルセッツのCD-Rを買って帰宅。


●0302 Quasi/ゲラーズ@渋谷O-nest
この一本前に見たゲラーズのライブ(長野にて)に続き、すごくすごく、良いライブ。ゲラーズの良いライブが連続で見れるなんてことはなかなかないので(その不安定さを愛しているものの)すごく興奮する。Quasiはジャネット&サムという強烈な二人がステージで互いのエネルギーを全力でぶつけあっている感じがとても良い。ジャネット・ワイスを一度生で見てしまったら、今度そう簡単に「パワードラム」って表現を使えなくなりそう。終演後、即座に物販に立ちファンとウェットに交流する二人の姿を見て、ノーマン・ブレイクの姿を思い出す。


●0303 ゲラーズ/カタコト/どついたるねん@高円寺UFO CLUB
BASARA BOOKSの周年イベント。ぎゅうぎゅうの超満員。お客さんも出演者も(そして、おそらく主催者も)こんな盛況なイベントだとは思っておらず、会場に足を踏み入れてから「・・あれっ、今日ってこういう日?」と目をまん丸くしていた。こういう平日の奇跡って愛おしい。この日、昨日に続きゲラーズがむっちゃくちゃ格好いいライブをした。彼らのライブにかれこれ10年通っているが、こういう9 teeth picabiaをずっとずっと聴きたかった・・!と涙が出そうになった。そして、また聴けると思う。これからもゲラーズのライブに通おうと思う。


●0308 BOOKED!@新木場COAST
『BOOKED!』という3ステージ同時進行、昼〜夜にかけての長丁場のイベント。復活後のグッドラックヘイワを見ることができて、とてもとても、嬉しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


●0309 TOURS/柴田聡子/ポニーのヒサミツ/シラオカ/ookubofactory@渋谷O-nest
TOURSの企画イベント。タイミングを逃し続け、気がついたら自分が東京でレコ発をやらせてもらったぶりになってしまったシラオカ(約2年ぶり)。シラオカの音楽は一見地味だけど、独特のタイム感が心のスウィート・スポットを刺激してくると思う。ゆっくりと堪能。柴田さんは、今年に入ってからライブを見る度に「次のアルバム、名作のヨ・カ・ン…!」の一言が頭に浮かぶ。ex.YOMOYA山本さん率いるTOURSもやっと見る事ができ、予想以上の凸凹メンバーっぷりに面食らったのと、山本さんが新しい音楽をイチから作ろうとしてるんだなぁというのしみじみ感じた。


●0310 小池喬/イトケン@大久保カフェアリエ
前日のシラオカのライブをうけ、自分で企画したイベント。PA片岡くんの手厚いサポートを受け、とてもスムーズに一日を終えることができました。小池さんの弾き語りは、実のところシラオカとは全然別物でとても面白い。終わってみて、改めて不思議な組み合わせだったなぁと思ったが、不思議なことがやりたくて、不思議なものが見たくて、とても幸せでした。みなさま、ありがとうございました。


●0311 Alfred Beach Sandal/ホライズン山下宅配便@吉祥寺スターパインズカフェ
何が起こるか!?と期待させるような、馴染み深い二組のツーマン。こういう動画を上げておいて、ライブはしっかりCOOOOOOOLにやるからホライズンもビーサンも好きだ。


●0314 大森靖子ワンマン@恵比寿リキッドルーム
大森さんのワンマンライブ。この日、メジャーデビューの発表があると聞いていたので華やかな雰囲気を想像してリキッドの扉を開けると、非常に先鋭的な雰囲気でビビる。名プレーヤー揃い、錚々たるバンドメンバーたちの濃さも懐も活かした演奏と、そんな並びの中で、畠山くん(H Mountains)がフレッシュなポップさ(・・と言うにはだいぶ異端ではありますが)を振りまく姿がとても良かったです。
大森さんは私にとってのヒーローで、ライブを見ていると、彼女がまるで自分を理解してくれるような錯覚に陥る。そんな勘違いが、最高にズブズブで甘ったるくて、幸せで、終演後「誰とも話したくなーーい!」と思って帰宅。


●0316 Synchronicity@渋谷O-EAST&DUO
イベント自体の存在は横浜の方でやっていた頃から知っていて、確かEAST周辺を使ってやるのは数回目だと思うけど、ライブやその他パフォーマンス、出店など会場を余すところなく最大限使っていて素直に関心してしまった!新生リミエキが最高だったのと(遂にユカリが解放された・・!)、テレフォンズの享楽性に突き抜けたパフォーマンスに9mmを初めて見た時と同じ気持ちになった。とても、とても、楽しい。


●0320 Alfred Beach Sandalワンマン@名古屋ブラジルコーヒー
名古屋に行くといつもモーニングを食べにいってた喫茶店・ブラジルコーヒー、ライブを見るのは初めて。SummerOfFanの集客力もあり(←と、本人達に周知しろと言われたので書く)大盛況の夜。ビーサンバンドにとてもお熱なのですが、特に最近は通称「ハネムーン」という新曲が素晴らしい。一聴して誰しもが盛り上がれるような分かりやすい曲ではないのですが、この日も会場の心を一気に掴んだ、間違いなくハイライトだった。


●0327 伴瀬朝彦/角田健太バンド@下北沢440
高城くんバンド(新メンバー!)に間に合わず無念。角田さんのバンドは、ピラミッドのプレグレッシブさ(ちょっとフュージョンっぽい雰囲気もあるくらいの…)と少し離れた事で歌詞がよく聞き取れたんだけど、言葉と言葉の跳躍がなんとも軽やかでめちゃ格好いい。他にない感覚。伴瀬さんはこの日はソロの演奏で、氏がスーパープレイヤーなのは皆が知っている事だけど、この日は特に個人的に大好きなピアノがたくさん聞けてとても嬉しかった。ミュージシャンの姿を見ていて(自分がその楽器に精通してるかとは別に)あんなに自由に、心の声を奏でるように、楽器と触れ合えたらどんなにいいだろうと思う事があるけど、伴瀬さんのピアノはまさにそのひとつです。

2014/03/21

楽しく打てればみんな勝者



最近のこ、と。

今このブログを新幹線の中で書いています。
(Alfred Beach Sandal君のツアーにくっついて名古屋〜岡山を巡ろうと思ってたんだけど、あまりに薄着で出かけたせいか名古屋で発熱。先に帰る事にした、というくだらん状況ではありますが)なんというか、大人だ。


昨年約3年勤めた会社を辞め、違う仕事を始め、新しいライフスタイルがだいぶ馴染んできました。
前の会社での日々が個人的にとても辛く(本当にただただ性に合ってなかった・・・と改めて思います)、「仕事なんて、したくなーーーいっ!!」と噴火山のごとく爆発する形で辞めちゃったのですが、“仕事”自体は一生続くし、キャリアアップを目指す!・・とかそういう志の高い形ではなく、いかに自分がストレスなくいられるか、精神衛生上良い形で働ける場所、職種、塩梅がどこにあるのか、それらを探す努力は辞めちゃダメだなって思います(で、結果最近わりとイイ感じです)。


話はかわって、
今年は、トクマルシューゴさんが1stアルバム『Night Piece』をリリースしてからちょうど10年、つまり私がトクマルさんを聴きだしてからも10年ということになります(どうでもいい俺個人史、ごめんなさいで候…)。既に告知されているアニバーサリー公演の制作にも携わっているので、当時の話をすることも多いのですが、思い出と感傷で(1人勝手に)しんみりしてしまうことも多く・・・。

私がトクマルさんを初めて聴いたのは、2004年12月、当時は何も知らなかったけど今思えばゲラーズの企画イベントでした。ゲラーズ、nhhmbase、二階堂和美さん、SAKEROCK、Battlesのタイヨンダイsoloというスーパー・スーパー豪華なメンツで、ぎゅうぎゅうの渋谷O-nest。トップバッターだったトクマルさんは6階での演奏で、姿は見えなかったけれど、聴こえてくる音色に対して「・・ギターって自分が思ってるよりすごい楽器かもしれないなぁ」と思ったことをすごく覚えています。
そこから、熱中していたCRJでの活動、トクマルさんと同時期にハマったnhhmbase、group_inou、三組を追っかけて何の予備知識もないまま外タレを見まくったmap、7e.p.、&records、dotlinecircleのイベント、円盤ジャンボリー、20歳前後の私をそれまで以上に音楽に熱中させた、素晴らしすぎるもの達。新しい出会いがある度に音楽の奥深さに痺れ、惚れ直し、「嗚呼、どうやったら音楽のそばにずっといられるのだろう?」と大真面目に考えてあの時代のことを、稚拙ではあったけど大切な季節だったなぁと思います。

そんな節目の公演に関わらせていただいて、たいへんに光栄です。すべてのきっかけとなった『Night Piece』という魅惑的な作品が、この機会に多くの人に聴きかえされ、そしてまた新しく多くの人と出会うことを願っています。



画像:六本木で出会った赤鬼

2013/11/04

楽しい暮らし

阿佐ヶ谷の仲間・Gちゃんが少し遠いところに引っ越すというので、一番の馴染みの店に集まって送別会をしました。
その会を企画した友人からのメールには「思いっきり送別会!!ではなく、(送られる本人が)たまたま飲みに来たらアレみんないる?という感じにします」とあって、とても優しいなぁと思いました。

前にも書いたとおり阿佐ヶ谷は自分にとって大切な街なのですが、一番最初に引っ越してきた時、荷物を運び終えて一息ついてるくらいの所にやってきたのがGちゃんで、おいなりさんを差し入れてくれた覚えがあります(そこで、それまでイマイチ苦手だったおいなりさんが食べれるようになった)。

馴染みの店には馴染みの顔でいっぱいで、クールだと思っていたお店のママが感極まって涙したりしていた。餞別のプレゼントはダウンジャケットで、めっちゃ小さくコンパクトにたためるの見れば良い品だってことがわかる。もうすぐ日付が変わるという頃、店内にhara kazutoshiさんの「楽しい暮らし」という曲が流れて、素晴らしすぎる歌いだし<暮らしにまつわる便利なアイデア/抜きでは僕らは生きられない>から最後の最後までみんなで合唱した。その景色を眺め、私の頭に浮かんだ言葉は「セックス・アンド・ザ・シティ」だった(仲間がいる暮らし、ってこと!)。

Gちゃんにも、もちろんそれ以外の友人にも、いつでもどこでも、どんなタイミングでも、割と常に「good luck」って気持ちを持ってる。


木の実木のマーマレード

ここの存在をすっかり忘れていました。ブログのことを思い出さず暮らすなんて、私にしたらけっこうな人生のエポックでござらい。


-------------------


●九月は「炎のアルバイター」と化し、コールセンター、パン屋、スナック、+その他音楽絡みのアレコレでフリーター道を邁進。
決して立派な状況じゃないかもしれないけど、昨年生まれて初めて飲食の仕事をした時に、いかに己が事務仕事ばかりしてきたか=接客などの現場でどんなに気が利かないかを実感したので(ガビーーン)、ぽんっと放り込まれた場所で出来る限りお役に立つ!をテーマに色んなところに顔を出してみた。

この年齢になっても、場所や方向を変えれば人間にはまだまだ伸びしろが残っているらしい。嬉しいもんです。



●中学時代の友達から「部屋を掃除したら昔の写真が色々出てきた。当時のひどいありさまの自分と友達になってくれてありがとう」という言葉と共に、だっさい中学生の写真が送られてきた。
写真をゆっくり眺めて、「ひどくないよ、というか私もひどかった、みーーーんなひどかった」と返信をした。

(・・と書いたところで、「あいつ死ぬきじゃないよなぁ?」と心配になった。E本さん、お元気ですか)



雪舟えまさんの小説にハマる


●シャンソンシゲル先輩が企画した「歌鳥園」というイベントに行く。初日は立川のギャラリー・セプチマ。実は実家のかなり傍にあるギャラリーであり、都内ではあるものの文化と断絶した町だーーと思っていた地元にこんなに素敵な場所があるのが本当に喜ばしい。例えば私が高校生の頃にこんな場所があったら、きっと足しげく通って夢中で音楽を聴き、引っ込み思案なので誰と喋るってわけでもないんだけど、そのスペシャルな時間をすごく大事にしていただろうと思う(妄・想)。

今回はセプチマとはれまめの2daysイベントであり、両日共に小鳥美術館がトリ。他はシゲル先輩がコーディネートした東京のミュージシャンたちが花を添えたのでした。小鳥美術館の島なぎささんの歌は一聴すると不安定に感じたけど、聞けば聞くほど音程の間と間をすり抜ける自由で、陽気なパワーに魅了された。これは、ハマるなぁ。他にも、Hei Tanakaがドラム×2、ベース、打ち込みと難解なことに挑戦しているように見えてとても有機的なリズムを持っていること、oono yuukiさんの「間違いなく次の代表曲だ!」と思える新曲を聞けたことが印象的でした。両日ともに、どっぷり、全組楽しんで帰宅。