3月が、完。おぼえ書きです。
●舞台『君ほほえめば』を見るため、1人で神戸へ行く。大好きな木皿泉さんの新作脚本+物語の舞台がグッゲンハイム邸と聞き、勝手に縁を感じて足を伸ばしました。
(以下、雑旅日記)
朝、バスで三ノ宮着。唯一空いていたマックに入り、朝マックをぺろり。お腹が満たされたからかテーブルに突っ伏して寝てしまい、目が覚めたら昼。かばんに入っていた光浦靖子・大久保佳代子の共著『不細工な友情』を読み(恋愛なんかよりよっぽど愛憎の入り交じった、これが女の友情や…!)と感動。落涙。そして、もう一回セットを食べる。
丁度いい時間になったので、芝居が行われる神戸アートビレッジセンターへ。2時間に満たない物語にぎゅっとつめこまれた濃厚な木皿エッセンス。残念ながらハッとするような新しい言葉はなかったけれど、グ邸をモデルにした洋館で繰り広げられる女3男1の共同生活+周りの人たちのほどよい距離感、有機的に絡み合う人間関係が心地いい。上演後のアフタートークで木皿さんご本人の姿も初めて拝見し、「震災をストレートに描こうとしたら、ノンフィクションには絶対勝てない。その後の人々の生活にどういう影響を与えているか、そういう物語を書いていかなきゃいけない」という言葉に、(私も、そんなドラマが、見たいデス!!)と心の中で叫ぶ。
終演後、次はどうしよう・・・と思っていたら、グ邸の管理人・アリさんよりメール。「今日、おもしろいイベント出てます。無料」と場所のURLが送られてきたのでKIITOというスペースへ。(ライブかしら?)とちゃんと概要をチェックしてなかったんだけど、行ってみたら「神戸のこれからを考える!」的なシンポジウムでした。少々びっくりしましたが、市役所や不動産の方から、アリさんのようにインディペンデントな地域活動(?)をしてる人まで、とにかく人種が多様で面白い。完全に部外者ながら、意外と楽しむ。
夜、思いつきで高校時代からのネット友達・もちゃ君を呼び出し、チェーン系の居酒屋で阿呆みたいに酒を飲・・んでしまった。年に1回会うか会わないか、実際のところ共通点が多いわけではないんだけど、ゆるやかに関係が続いている。高校生の頃から自分にとっては、例えば学校や職場みたいな決められた枠組みの中より、インターネットの海の中で気が合う人を探す方が性に合ってたんだなぁと、酎ハイ片手にしみじみする。
へべれけで夜の塩屋の街を彷徨い、なんとかグ邸着。泊まらせていただく。
翌日、片想いの音源を聴きながら朝ごはんをごちそうになり、塩屋を去る。そのまま電車で大阪へ行き、epokで友人たちが企画した『おかえりなさい、うた』の上映会へ。2時間くらいかな?照明を落とした真っ暗闇の中で、非常に生々しい音響で鳴らされるサウンド・コラージュでした。頼れるのは聴力のみ!な環境だったけど、ずっとこの状況の中に身を置いていると、第6感とでも言うような新しい感覚が拡張される感じがあって面白かった。
帰りは新幹線でびゅーんと帰宅。東京まで2時間半、今の私にはここまで便利なものはいらないかなぁと思った。
●知人の結婚パーティーに出席するため、最近音楽イベントもよく開催されている綱島温泉へ。昭和の宴会場そのまんまな会場で終始ゆるやかな雰囲気のなか、ビデオレターもケーキカットもちょっとしたお芝居もすべて丁寧に準備がしてあって、とても優しい気持ちになった。最後に紙吹雪で新郎新婦を送り出した後、誰からともなくみんなが自然に掃除を始めた感じも良い。おめでとうございました!どうぞ、末永くお幸せに。そして、なぜか上下ジャージ姿で黒子に徹していた幹事のF氏、おつかれさまでした。
●知り合いのアイス屋さんの家でお鍋をゴチソウになる(テーマは「シンプルに出汁を味わう鍋」!おいしかった〜)。鍋をつつきつつ、そのお店がこれまでにテレビ番組などで取り上げられた映像をいくつか見せてもらったんだけど、どの時期にも彼らのチャレンジング!の姿勢が刻まれてて(勝手に)感動。自分が一生縁なんてないと思っていた世界に生きる、とても尊敬できる人たちと知り合えて、人生って面白いなぁと思う。たらふく食べて、東京ジャングルをやって帰宅。
●楽しみにしていたグラタンカーニバルのライブを見にrojiへ。関西からやってきたのはリーダーの光永さんだけで、他のクラリネット、ギター、パーカッションのメンバーは東京組だったそうだけど、気心知れた感のあるリラックスしたアンサンブル。4月にしては珍しく気温の高い日で、人でぎゅうぎゅうの会場は汗が滲むほどの熱気。たまに外から入ってくる冷たい風と、金管のすたるじぃなメロディーが絡んで涙腺にグイグイくる……。共演の伴瀬さんもさすがの歌!で、最後は会場からほんとうに自然にコーラスの声があがっていた。こういうライブは年に何回も見れないので、貴重な体験したぜェと鼻息荒く帰宅。
●吉祥寺の名店A.K Laboの10周年記念イベントで、クランペチーノテツンポのライブを見る。マイペースな活動の倉林マエストロですが、この日は新曲(これまでにないアップテンポ!)も聴けたりして楽しかった。前回の祖師ケ谷大蔵のライブでも感じたけど、この日も倉林さんのお客さん(音楽FAN+虎茶屋FAN)が半分、会場となるお店が常連さんに「今度、うちで風変わりな演奏家がライブをするんだけど見に来ない?」なんて声をかけた(想像)お客さんが半分といった雰囲気。(もしかしたら、地方ではごくごく普通の光景なのかもしれないけど)こういう愛と好奇心に溢れた雰囲気はなかなかない。貴重な体験したぜェと自転車でビューンと帰宅。